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車の知識

ディーラー車検とユーザー車検の違いは?それぞれのメリットを比較

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車検を受ける方法は、「ディーラー車検」と「ユーザー車検」の二通りあります。業者に車検を依頼して自動車検査等すべて任せるディーラー車検と、ご自身で自動車検査場まで車を持ち込み、検査を受けるユーザー車検。どちらの受検方法にもメリット・デメリットがあり、いざ車検を受けるとなると、どちらの方法を選ぶべきか悩んでしまう方もいらっしゃるでしょう。

こちらでは、ディーラー車検とユーザー車検にはどのような違いがあるのか、二つの車検受ける方法についてメリットやデメリットなど詳しく解説します。

車検について

まず、車検とはどのような制度のことをいうのでしょうか。こちらで詳しく解説します。

車検とは?

車検の正式名称は、自動車検査登録制度といいます。車検は「安全で公害の少ない交通社会を実現するために、法律で自動車に一定の保安基準を定め、個々の自動車がそれに適合しているかを定期的に検査する制度」のことで、自動車の安全性を確保するための制度として道路運送車両法が昭和26年に定められ、義務化されました。

車検には、自家用自動車または軽乗用自動車の新車登録時に行う新規検査と、新規検査以降の有効期限ごとに受ける継続検査があります。継続検査は使用中の自動車の、自動車検査証の有効期限を延長させる検査で、同一の車両を一定期間継続使用するために行います。車検には「点検」「検査」の行程があり、点検の内容に応じて「整備」を行う必要があります。

車検の有効期間は?

車検の有効期間は自動車の種別・用途によって異なります。まず、自家用自動車と軽乗用自動車の新車登録時に受ける新車登録車検の有効期限は3年間です。以降の継続検査の有効期限は2年ごととなっています。

車検に合格すると自動車検査証(車検証)と検査標章(車検シール)が交付されます。検査標章には、車検満了日が記載されます。この検査標章の貼り付け位置は、2023年7月3日から法改正により「前方かつ運転席からも見えやすい位置」へと変更になりました。そのため右ハンドル車であれば、運転席から見てフロントウィンドウの右上部に貼るように決められています(既に貼り終えているものを貼り直しする必要はありません)。

検査標章が運転席から見える位置にあることで、当該車両の車検期限がドライバーからもわかりやすくなりました。車検満了日を過ぎた自動車で公道を走ると、免許停止90日の重い処分を課せられてしまいます。車検が切れてしまった車は公道を走行することができなくなり、継続車検を受けるにもレッカーの手配等が必要になってしまいます。車検が切れてしまう時期がわかっているのであれば、車が公道を走行できる時点で継続車検を受けるようにするなど、車検切れのギリギリの状態で焦ることがないように余裕を持って車検時期の更新をするようにしましょう。

次項では車検を受ける二通りの方法について、ご紹介いたします。

ディーラー車検とユーザー車検について

車検は新車登録時に新規検査を、車検有効期限の3年が過ぎる前に継続検査を受けます。継続検査は新車を購入したディーラーや車検代行業者に依頼して受けることも出来ますし、車を所有している本人が自動車検査場へ該当車両を持ち込んで受けることも可能です。こちらでは、ディーラー車検とユーザー車検について解説します。

ディーラー車検とは

業者に依頼して車検を受けることを、ディーラー車検といいます。現在車検の依頼ができる業者は業種様々あり、車を購入したディーラーの他に民間の整備工場や、車検専門代行業者、ガソリンスタンドなどでも車検を受けることができるようになっています。

そのなかでも、車を購入した時のディーラーは、購入後のアフターサービスやメンテナンスなども兼ねて懇意になることが多く、継続車検のときもそのまま依頼するという方が多いようです。ディーラーに車検を依頼する場合、車検に必ずかかる法定費用には差がないものの、車検代行業者に支払う代行手数料が依頼先によって違うため、依頼した業者ごとに車検費用は高くなります。車検を依頼する業者への代行手数料の平均料金は、2万円~8万円となっています。

ユーザー車検とは

車を持っているユーザー自身が車検場まで車を持ち込んで、車検を受けることをユーザー車検といいます。普通車の場合は、運輸支局または自動車検査登録事務所というところで車検を受けます。軽自動車の場合は、軽自動車検査協会というところで車検を受けます。基本的に予約制になります。予約を行えば、他の都道府県の運輸支局・軽自動車検査協会でもユーザー車検を受けることができます。平日の昼間に自分で車検を受けることになりますが、業者に依頼するときのような代行手数料は一切かかりませんので、車検費用を抑えることが可能になります。

ディーラー車検とユーザー車検のメリット・デメリット比較

ディーラー車検とユーザー車検のそれぞれのメリット・デメリットを表にまとめました。

車検の受け方    メリット            デメリット
ディーラー車検・専門業者が対応するので安心
・必要な書類などを用意するだけで全部やってもらえる
・車検費用が高い
・3月末など混み合う時期は希望する日程の予約が取れないこともある
ユーザー車検・車検を安く受けられる
・自動車に関する知識が増える
・運輸支局や軽自動車検査協会の営業時間(平日の昼間)でないと検査が受けられない
・検査で不適合箇所があると、追加で調整費用が必要

ディーラー車検のメリットは手軽さと安心感

ディーラー車検とユーザー車検のメリットとデメリットを比べてみると、ディーラー車検は必要な工程を業者に任せることができるため、依頼する車の所有者の負担はかなり軽くなるということがわかりました。

例えば、ディーラー車検で依頼する人とユーザー車検でご自身で車検を受ける人のその日のスケジュールを比べてみると、ディーラー車検を依頼している人は、予約している日にディーラーに車を預けて、(必要であれば)手配してもらった代車に乗って帰ります。あとはディーラーが車検の終わり次第、自宅まで車を納車してくれますので、それを待つのみとなります。しかしユーザー車検で自分で受検する場合は、まず事前にテスターチェック(予備検査)を受けにいきます。予備検査を終えたら、そのまま最寄りの自動車検査場へ車を持ち込みます。自動車検査場で検査を受けて、もしも不適合な個所が見つかってしまうと車検は通らず、整備工場で必要な整備を受けてから、再度受け直ししないといけません。

ディーラー車検の場合は整備が必要になったとしても、その整備の内容についても任せておけるため、完了するまでは任せたっきりという依頼者が多くなります。ただ、任せてはおけるものの日程は長くかかることが予想されます。数日以上は手元に車がない状態となりますので、生活に車が必要な方は代車を必ず手配してもらう必要があるでしょう。

ユーザー車検のメリットは時間短縮と費用

ユーザー車検で受検をして、テスターチェックや当日の車検もとくに問題なく終えられて合格した場合、その日新しい車検証の交付を受けて検査標章を受取ることができますので、一日ですべての工程を終えることができる可能性が高くなります。短日で完結して終えたいという方には、ユーザー車検が向いていると言えるでしょう。

ユーザー車検は当日で終えることができるかもしれませんが、ディーラー車検は基本的に当日で終わることはありません。短い期間で時間をかけず終わらせたい、長い日数をかけたくないという方はユーザー車検の方法をとりたいと考えるでしょう。ただし、ユーザー車検を受検するには、一定以上の車の知識が必要となり、詳しい方でなければ逆に時間や手間がかかる可能性があります。

まとめ

車検は検査時点で安全・環境基準に適合しているかを判断するための検査で、車検に通ったからといって次の車検まで故障しない保証はありません。車検代を安くするために整備箇所を減らすなど手を抜かないようにし、日頃から安全管理に気をつけましょう。

車を長期間利用する場合、定期的なメンテナンスやパーツ交換などが必要になってきます。ディーラー車検の方法を選ぶことで、車検に合わせたメンテナンスや整備も合わせて受けることができますので、費用面や時間はかかるものの、ディーラー車検を受けるメリットも多くなっています。

毎回の車検の度にディーラー車検を選ぶと費用が高くなることがネックとなる方は、まずは車検の見積もりを複数社でとってみるなど、車検費用を抑えらないかどうか確認してみましょう。また、ユーザー車検とディーラー車検を交互に受けるなど、長期間車を持つうえで費用を抑えられることもありますので、検討されてみることをおすすめします。

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